- 「究極のゼミ」シリーズそれぞれの難易度と特徴
- 購入の注意点
- 効果的な使い方
どうも、コウです。上記について3分程度でお伝えしていきます。
TOEICPart別対策本として有名な「究極のゼミ」シリーズですが、実際のところどうなのか、具体的にどんな人向けなのか等を掘り下げていきますね。
「究極のゼミ」基本情報
「究極のゼミ」シリーズとは、TOEIC研究の第一人者として有名なヒロ前田さん監修で作られた、一連のPart別対策本を指します。
ヒロ前田さんの書籍では、「至高の模試600問」が有名ですね。
「究極のゼミ」シリーズそれぞれの基本情報は以下の通り。
Part1&2 | 3&4 | 5&6 | 7 | |
---|---|---|---|---|
値段 | ¥2,200 | ¥2,530 | ¥2,200 | ¥2,420 |
発売日 | 2017/1/25 | 2017/1/25 | 2017/2/28 | 2017/5/30 |
著者 | 西嶋愉一 ヒロ前田 | 早川幸治 ヒロ前田 | ヒロ前田 | ヒロ前田 |
発売日はいずれも2017年で、新形式移行後に発売されています。値段が少し異なる点に注意が必要です。
「究極のゼミ」シリーズ共通の特徴
- 対話形式で進む
- 問題タイプごとに詳細な解法パターンの説明
- 豊富な問題量
ここでは、「究極のゼミ」シリーズ全作共通の特徴をお伝えします。結論から述べると上記3点が本シリーズの特徴と言えるでしょう。
それぞれ簡単に説明していきます。
対話形式で進む
本シリーズは「先生」と「複数人の生徒」が登場し、先生と生徒の対話形式で構成されています。
「対話の中で解法説明→例題→トレーニング→練習問題→対話に戻る」この繰り返しです。
基本的に口語体で書かれているので、とっつきやすさがあり、楽しく取り組むことができますね。
また、こちらが疑問に感じたことを「生徒」が代弁してくれるので、感情移入しつつ勉強できる一冊です。
ただしこの対話に関して1つ注意点が。それは対話の内容がある程度の文法やTOEIC知識が前提となっていること。
完全初心者の方が取り組むと置いてけぼりを食らったり、説明してほしい部分の説明がなかったりしてフラストレーションが溜まりやすいと思います。
ということで、本シリーズは全体を通して TOEIC中級者以上の方にオススメです。
初心者の方は本シリーズよりも「はじめてのTOEIC〜」といった、より初心者の方をターゲットにした参考書に取り組むことを推奨します。
問題タイプごとに詳細な解法パターンの説明
「対話の中で解法説明がある」と記述しましたが、本書はこの解法パターンの説明が非常に丁寧です。
どのように正解を導き出すかを詳細まで学べるので、正答率が上がることはもちろん、問題を解くスピードも大幅に向上します。
また、ここで説明される問題タイプ・解法パターンの網羅性が非常に高いのも特徴ですね。Part別対策本の中で、最も網羅性のある一冊と言っても過言ではありません。
豊富な問題量
本書は本編の中で豊富な練習問題が用意されているだけではなく、巻末にはミニ模試まで収録されています。
本編で紹介された解法パターンを実践する機会が豊富にあるので、「正解を導き出すプロセス」を身体に染み込ませることができるのです。
上級者の方も、本書を問題集として活用すればスコアアップが期待できるでしょう。
「究極のゼミ」シリーズ共通の注意点
既述の「対話がある程度の知識を前提としている」以外の注意点として、「持ち運びには向いていない」ことが挙げられます。
本シリーズは全体的にページ数が多く、厚みがあります。大きさはそこまでですが、持ち運ぶには不向きです。内容の濃さ故のデメリットですね。
これに関連して、対話形式ということもあってか、わりと文字が細かいです。そのためスマートフォンでkindle版を使用するとストレスがかかります。
kindle版を使用するならば、iPad等のタブレットを使用するのがベターです。
「究極のゼミ」シリーズそれぞれの特徴と難易度
ここでは書籍別に「究極のゼミ」シリーズの書籍別に特徴と難易度をお伝えしていきます。
究極のゼミ【1&2】の特徴と難易度
難易度 | |
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おすすめ度 |
TOEIC本番ではPart1の問題数が6問しかありません。
このことから、本書はPart2対策をメインにしています。書籍名が「Part2&1」となっているのはそのためです。
本編は全11章から成り立っていますが、そのうち8章はPart2対策ですね。
本書で紹介されているPart2問題パターンは以下の通り。
- WH疑問文
- 提案・命令・依頼
- Yes/No疑問文
- メッセージ
- パニック型(選択疑問文など)
Part1は以下の2つです。
- 動詞句の聞き取り
- 不自然な描写
Part2は満遍なく問題タイプが収録されているのに対して、Part1は難易度の高い問題のみが取り上げられている形。
Part1&2特化の対策本が少ないこともあり、Part1&2を苦手とする中級者以上の方は重宝する一冊です。
Part1と2の参考書は、初心者の方は「初心者特急」、中級者以上の方は本書に取り組むことを推奨します。
究極のゼミ【3&4】の特徴と難易度
難易度 | |
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おすすめ度 |
これも非常にオススメの一冊。全15章から成り、Part3には8章、Part4には7章が割かれています。
それぞれで取り上げられている問題タイプは以下の通り。
- 概要に関する問題(場所・話題・職業)
- 詳細に関する問題①(依頼・提案・申し出)
- 詳細に関する問題②(問題・懸念事項)
- 詳細に関する問題③(次の行動)
- 非定型の質問(Where/When/What/How)
- 理由・意図に関する質問
- 図表に関する質問
- 電話メッセージ
- アナウンス(イベント・公共)
- 広告・宣伝
- スピーチ(ツアー・紹介・あいさつ)
- ニュース
- 会議
これも幅広い問題タイプを網羅しています。ここまで細分化して解説されている参考書はそうそうないですよね。
先読みのテクニックはもちろん、どこに集中して聴けばいいのかまで問題タイプ別に解説されているので、本書をやり込めばPart3&4が得点源になること間違いなしです。
¥2,530円と、本シリーズでは最も高価ですが、それでもコスパが良いと断言できる一冊。
究極のゼミ【5&6】の特徴と難易度
難易度 | |
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おすすめ度 |
先に基本情報をお伝えしておくと、全13章から成り、Part5&6それぞれの収録問題タイプは以下の通りです。
- 品詞問題
- 動詞の形
- 代名詞・関係代名詞・限定詞
- 前置詞・接続詞
- 語彙問題
- 独立型問題
- 文脈から解く問題(動詞の時制)
- 文脈から解く問題(語彙問題)
- 文脈から解く問題(代名詞・接続副詞)
- 文選択問題
本書についても、網羅性は高いです。特にPart5の文法事項に関しては、TOEICに出るもの全てが収録されていますね。
しかし「究極のゼミ」シリーズの中では最もおすすめ度が低いです。
本書はしっかりとPart5&6に出る問題が網羅されており、良書です。しかし正直なところ、TOEIC文法対策本の中ではこれといった特徴がない一冊というのが実情。
演習量なら「文法問題でる1000問」、解説のわかりやすさなら「文法特急」といったように、それぞれの評価項目で上がおり、簡単にいえばライバルが強すぎるのです。


あえて本書の特徴を挙げるとすれば、「網羅性」と「時短テク」が載っている点です。
よってどんな人にオススメなのか?というと、以下に当てはまるTOEIC中上級者にオススメだと言えます。
- Part5&6の抜けを埋めたい
- Part5&6に20分以上かかり、Part7に十分な時間を残せない
- Part6の対策をしたい
また、本書も良書であることに変わりはないので、既に究極のゼミシリーズに慣れ親しんでいる人が、わざわざ違う書籍に移行する必要もないのかなと思います。
究極のゼミ【7】の特徴と難易度
難易度 | |
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おすすめ度 |
「究極のゼミ」シリーズで最も人気な一冊。
実際本書ではスコアに直結する、即効性抜群の解法テクニックが多数収録されています。
あえて注意点を挙げるとすれば、「根本のリーディング力」を向上させることは目的としていないところですかね。
本書はあくまで「この問題がきたら、こう解く」といったように、型に当てはめて解法を習得する一冊です。
結局TOEICでハイスコアを取るには、「根本の英語力+TOEIC解法テクニックの知識」が必要となってくるので、事前にある程度の英語力を身につけておくと、より高い効果が得られるでしょう。
また、本書は一定の文法知識を前提としているので、その点にも注意が必要ですね。
とはいえPart7対策本の中では、第一候補として大正解な書籍です。
効果的な使い方
冒頭で述べた通り、本シリーズは解法テクニックの詳細解説に加え、演習量も豊富です。
本書を3周もすれば、テクニックを「使いこなせる」状態まで持っていけるはず。
あとは多くの問題に触れて、その練度を上げることに集中すべきです。
模試を時間制限ナシで解き、随時本書を見て解法テクニックを確認しつつ解いてみる・・を繰り返すと、対応できる問題の幅が広がります。
解法テクニックを馴染ませていくイメージで取り組んでいくことを推奨します。
まとめ
以上、究極のゼミシリーズの難易度・使い方まとめでした。
全体を通して、TOEIC中級者以上の方に強くオススメしたい書籍ですね。
値段はそこそこしますが、究極のゼミに取り組めばそのPartが得点源になることは間違いナシなので、本気でTOEICハイスコアを目指す方はぜひお手に取ってみてください。
本記事が少しでも参考になれば幸いです。
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